エアレディクレ2020、ロックファン感動の開催
2020年12月27日、どうしても諦めきれないみずにゃんのために、インテックス大阪にて音楽フェスティバル「FM802 AIR RADIO CRAZY 2020」が開催された。
この状況で大阪に行くなど、口が裂けても親に言えないみずにゃんは、「大学の友人と(ロック大)忘年会に行く」と嘘をついて参加した。(夜は酔い潰れて友人の家に泊まる予定である)
Z-STAGEのトリを務めたのは、THE ORAL CIGARETTES。
コロナ前は姿を潜めていた"生の"4本打ちから彼らのステージは始まった。観客も全力で手を叩く。圧巻の眺めである。
1本打って!ただ今より
2本打って!THE ORAL CIGARETTESの
3本打って!大阪トリ任せとけよ〜〜〜〜!の会を
4本打って!始めたいと思います!
間髪入れずにDr.中西のカウントが鳴り響き、Mr.ファントム。みずにゃんから声にならない悲鳴が上がった。
みずにゃんは2019年、同じく大阪 泉大津フェニックスで行われた彼らの主催イベントPARASITE DEJAVU2日目を思い返していた。
余韻に浸る間もなく、Shala La、Tonight the silence kills me with your fireが続く。
後者は、同タイトルの対バンツアーがコロナにより膠着状態となっており、2月以来演奏されていない曲である。ポストパンクを取り入れたオーラルの新しいキラーチューンに、ひたすら頭を振りまくる。
MCでVo.山中は「大阪でライブ納めできてほんっとうに嬉しいです!!!!」と感極まっている。
そして、コロナ禍でリリースしたアルバム"SUCK MY WORLD"からDream In Driveのイントロが鳴り響き、Z-STAGEの客席を真っ赤なレーザーが駆け巡る。
Gt.鈴木がギターを掻き鳴らしながらフロアを見渡している。
なんて幸せな空間なんだろう。
声は出せない、人との距離を取らなくてはいけない、と制限ばかりが目につくかもしれない。けれど、生で音楽を浴び、ステージに愛を返す。その行為に制限はない。
"始めから決まっていたんだろ 夢で…終わらせない!"と叫んだ山中の目には涙が浮かんでいた。
その後、山中の弾き語りでReIを披露。
"僕の命が君を生かしてく力となれ"
この歌詞でいつも泣いてしまう。2番終わりに観客が声を出すところも、観客の分までBa.あきらが叫ぶ。
ライブも後半になり、おなじみの「キラーチューン祭り」のコーナーへ。「5150」「狂乱 Hey Kids!!」「BLACK MEMORY」を畳み掛け、声にならない熱狂の渦がフロアを覆う。BLACK MEMORYのギターソロでは、鈴木が興奮のあまりステージから落ちかけるハプニングもあった。
アンコールを「こんなクソみたいな世界でも、あなたたちと隣り合いたい」という想いを込めて「トナリアウ」で締めくくり、ステージをあとにした。
余韻で地に足が張り付いたみずにゃんであったが、ふらふらと規制退場の列に入り、会場を去った。
感染リスクを最小限にするため、残念ながらトリのみの観覧となってしまったが、深く心に残るライブとなったようである。
2021年2月に再び開催される予定だそうなので、今から楽しみだ。